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第24番札所

すいしょうまちかんのんどう

水主町観音堂

●住所:長崎県五島市福江町1198 長谷さん宅
●本尊:十一面観音
●真言
 おん まかきゃろにきゃ そわか

◆手洗い/無、トイレ/無、駐車場/無 ◆場所
第23番札所を真っ直ぐ向かった突き当りにある。個人宅の一室になる。民家と札所の入口は分かれているが、入る時は一声かけてお参りしてほしい。ここは、住宅の中に札所がある場所なので、ぜひ行ってもらいたい。

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名所・旧跡
*1734(享保19)年、観音堂境内に八大竜王を勧請し、1740(元文5)年には若宮大明神を安置している。1818(文政元年)年には雨乞い祈願をしている。

*「(1818年)6月17日、水主町観音堂ニテ、八大竜王ヘ雨乞祈祷アリ」(五島編年史) (八大竜王とは:天竜八部衆に所属する竜族の八王。仏法を守護する。昔から雨乞いの神として祀られている。八大竜王が釈迦誕生の際、天から甘露を降らせて祝福したともいう高い神格を持つ竜神。水をつかさどる神)→八大竜王の物体はないということです。敷地の奥にある祠は明治になって作ったもので、船霊(ふなだま)様であるということです。敷地にある四角の柱は300年ぐらい前に祐天和尚が「南無阿弥陀仏」と刻んだものだそうです。

*「水主町観音堂境内ニ八大竜王ヲ勧請建立ス」(五島編年史 享保19年 1734年)

*「七月廿三日、福江水主町ニ若宮大明神ヲ安置ス 盛道、・・前方ノ加護モアリ、藍島ノ若宮大明神ノ勧請ヲ発意シ、神前ノ幣ヲ持ち下リ、水主町観音堂ノ脇ニ、蔵元ヨリ小社ヲ造立シ、閏七月廿三日宮移、医王寺専亮相勤ム」(五島編年史元文五年 1740年)→若宮大明神は現在食堂「オルカ」の所から上に登った所にある。今は海上交通安全の神となっています。

特徴
参勤交代の無事を願って藩主が観音様の住んでいらっしゃる場所、補陀落渡海(ふだらくとかい)の西方の位置である場所に水主町観音堂を経てた。
五島家からも目をかけられて参拝者も多く、横庭にはかなり古い石塔があり、歴史を感ずることができる。また近くには蛭子神社があ。代々、同を守ってきた長谷家は、親子5代目の長谷静寛さんが堂守をされている。

ここには、漁師町ならではの不思議な話がある。木製の像が漁師の網にかかったが、よく見ると仏像だったため粗末にできず、観音堂へもちこんだ。不思議なことに、その漁師はそれ以来大量の日々がつづき、富を得たそうだ。また、失った義歯が網にかかり戻ってきたこともあった。

そんな不思議な力を持つ仏像を船魂様(ふなだまさま)としてm大切に祀られてきた。しかし、5代目堂守の長谷さんが調べたところによれば、医王(医者の王者)だとのこと。漁師町であったため船魂様になったのかもしれない。
この観音堂には十一面観音像が祀られている。

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五島24番札所水主町観音堂
五島24番札所水主町観音堂
網にかかった木製の像
五島24番札所水主町観音堂
横庭にある古い石塔